働いているママさん、パパさんにとって、子どもが保育園に入園できるかどうかは死活問題。
入園するために涙ぐましい努力をされている方もたくさんいますが、一部で保育園に入るためにペーパー離婚している、という家庭もあると時々報道されます。
個人的には、「いろんな人がいるんだな…」と報道の度にびっくりするのですが、今回は、保育園入園のためにペーパー離婚することのデメリットと、ペーパー離婚をしなくても認可保育園に入園できる方法をご紹介しますね。
実際に保育園入園のためにペーパー離婚する人はいるの??

某有名掲示板で「保育園が激戦すぎて、育休明けが目前になって困るので、夫婦仲はいいけど、ペーパー離婚します」といった書き込みを、私も目にしたことがあります。
ネタでないとしたら、実際にこのような方がいるということですね。読んだシングルマザー、シングルファザーが激怒しそうな事例ですが…。
ただ、このペーパー離婚の話は何年も前からちょくちょく聞いたことがあります。私は実際に「ペーパー離婚しました」という事例に関わったことはないのですが、時々報道されることを考えますと、こういった事例はゼロではないということがわかります。
シングル家庭は保育園に入りやすいの??
さて気になるのは、本当にシングルマザーやシングルファザーの方が、保育園に入りやすいか、です。
保育園の入園のための選考は、各自治体で「点数制」を採用しています。例えば、お父さん・お母さんの二人ともがフルタイム勤務だと40点、お父さんがフルタイムでお母さんがパート勤務だと25点とか、家庭の勤務状況などによって点数が変わってきます。
この点数が高い家庭ほど、優先的に保育園に入園できるというわけですね。ただ、この勤務状況や親の状態(妊娠や病気など)の点数の他に、「加点」分があります。
この加点は例えば「認可外保育施設に通っている」とか「生活保護世帯である」とか複数あるのですが、その中に「ひとり親である」という項目があるんですね。
このひとり親の加点は、各自治体によって違うのですが、例えばプラス20点とか加算されるわけです。皆さんが「認可保育園に入園するための裏技」として利用するのが、認可外保育施設に子どもをあずけて加点を狙う方法です。
しかし、中には「ひとり親である」という加点を狙ってペーパー離婚をする家庭もあるということです。
ただ、シングル家庭が認可保育園に必ず入園できる、というわけではなく、あくまで加点されて、入園しやすくなるというだけの話。実際に「シングルマザーだけど、何ヶ月か入園できなかった」という事例もあるんですね。
結局のところ、待機児童が多い激戦区は、ペーパー離婚をしたからと言って、入園できるわけではないということは、認識しておかなければいけません。
ペーパー離婚は密告される??
報道によると、たとえペーパー離婚であっても、離婚届を出して戸籍から離れるというお互いの意向があれば、法律的には問題なく、虚偽でもないそうです。つまり、ペーパー離婚したこと自体は、たとえ実際の生活と異なる事態であっても、刑罰に問われることはないということでね。
しかし、ペーパー離婚で問題になってくるのは、保育料も関わってくるということ。
認可保育園の保育料は、各家庭の所得によって、増減されます。ひとり親家庭で申請すると、パパかママのどちらかの収入になるので、保育料も安くなってしまうんですね。
さらに、自治体の「ひとり親家庭」という認定は、「同居している男性(もしくは女性)」がいないということが前提になります。
つまり、婚姻関係がない男女でも、同居していたら生計を同じくしているとみなされ、「ひとり親家庭」に認定されない可能性があるんですね。ひとり親の認定をもらうためには、夫婦で別居する必要が出てきますが、保育園入園のために、夫婦でペーパー離婚だけではなく、別居までするということでしょうか。
そして「ひとり親家庭」は、自治体によって違いますが、プラスでひとり親家庭の手当てが出る場合があります。
そして実際に市役所で聞いた事例ですが、シングルマザーの家庭で、しょっちゅう出入りしている男性がいる(もしくは同居していた?)といった状態を周りの住民が気付いて、市役所に連絡があったそうです。「ズルしてひとり親家庭手当をもらうのは許せない!」と周囲が密告したんですね。

これはペーパー離婚をして保育園に入園した際も当てはまることで、周りにペーパー離婚がばれた時に「保育園入園のためのペーパー離婚なんてありえない!」と自治体や保育園に連絡される可能性があるということ。
たとえ退園には至らなくても、保育園関係者や他のママさんたちに白い目で見られる可能性は十分にあります。そんな状況の中、子どもを保育園に通わせることができるでしょうか?
保育園入園のためのペーパー離婚のメリットとデメリット
以上のことから、保育園入園のためのペーパー離婚のデメリットは
職場にも離婚しているということを伝える必要がある
離婚の手続きが面倒
ひとり親家庭の認定のために夫婦で別居の必要がある
別居しなかった場合、子どもが「お父さん(もしくはお母さん)も家にいる」と保育園で同居状態のことを言ってしまう可能性がある
周囲に「ペーパー離婚」とばれた時に、白い目で見られる可能性が高い
その結果、保育園に通いづらくなる
このようなことがあげられます。
逆にメリットはこれだけ。
保育園に入園できる可能性が上がる
個人的にはこれだけデメリットがあって、労力も使う上、「周りにばれないか??」と毎日冷や冷やするくらいなら、正規の申請をした方がいいと思います。
とはいえ、待機児童の多さ、そして保育園が足りていない状況が続くというのも問題ですよね。
待機児童の数は毎年2万人を超えることが多いですが、ここには「どうせ保育園に入れないから」という申請せずに諦めてしまうという家庭の数は含まれていないため、実際に「保育園に入りたい待機児童」は何十万にも上るといわれています。
しばらくはこのような状況が続くと思いますので、ペーパー離婚をする前に考えてほしい、子どもの預け先について何点かご紹介します。
ペーパー離婚を避けて、認可保育園に子どもを預ける方法

まずは認可保育園以外の子供の預け先をご紹介します。
保育ママ
認可外保育施設(利用年齢が3歳未満の施設あり)
時間外預かり保育のある幼稚園(年少以上の子どものみ)
詳しくはこちらの関連記事を参考にしてください↓
そして、ペーパー離婚をしなくても、子どもを認可保育園に入園させる方法もあります。
それは

という方法。
この方法は、あまり現実的ではないと思われるかもしれませんが、持ち家がない方には、激戦区以外の地域に引っ越す選択肢もあるんですね。
私も東京都在住ですが新宿から約45分くらいの所に住んでいるので、保育園激戦区とはほど遠く、待機児童の数はほぼゼロで、パートのママさんでも保育園に入園させることができています。
※家庭の状況や申請時の園児の数によって、入園できないこともあるので、引っ越したからと言って、確実に入園できるという方法ではないことはご了承ください。
ペーパー離婚をしたうえ、夫婦で別居することに労力を使うくらいなら、家族全員で保育園激戦区以外に引っ越して、堂々と保育園に申請する方法を選択してほしいと、個人的に思います。
ただ、引っ越しとかする前に、勤務先までの道のりにある認可外保育施設を探したり、時間外保育をしてくれる幼稚園を探す方法があるので、「とにかく認可保育園に入園したい!」と方針を決めてしまうよりも、視野を広げてみるのもいかがでしょうか。
まとめ
こういった問題が出た時は、各家庭のモラルも問われてきますよね。モラルを守る家庭にとっては、「保育園に入園させるためのペーパー離婚なんてありえない!」と思うわけです。
私個人としては、「そんな面倒なことをする家庭もあるのだな…切羽詰まってるな…」と思いますが、自分ではそういった行為はしません。たとえどんなに切羽詰まっていたとしても、自分の家庭のことだけを考えて行動することは、最終的に自分のためにならないからです。
もちろん各家庭の事情を加味することは大事ですが、同時に社会の一員であることも、自覚しておかなければいけないと感じますね。
もし切羽詰まった状況にあるなら、一人で考え込まずに、周囲や自治体に相談することも一つの手です。自分一人で思い込んでしまうよりも、いい方法が出てくるかもしれませんよ。
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